うる星やつら

あらすじ

インベーダーの鬼の女の子、ラムが父親の婿探し作戦にまんまと引っ掛かり、地球へやってきた。
ラムの父は、地球を脅かして無条件降伏と引換に娘ラムの婿候補争奪戦を提案。
しかし、婿候補の男はラムの頭の角に触れなければならないのだ。
事の弾みで女の子には異常なほど興味を持つ諸星あたるが選ばれた。
ラムの電撃ショックにもめげず、ついに角に触れるあたる。
婿として認められたあたるの尻軽はラムの嫉妬を買い、友引高校と世間を巻き込み電撃ショックの嵐を展開、話はますますエスカレート…。


作品の特徴

不定期連載時は恋愛要素が皆無で、ドタバタやSFをメインにしたギャグ要素が非常に強かったが、週刊連載になり話が進むにつれて恋愛をメインに、ギャグをサブにした雰囲気、いわゆるラブコメの作風に変化させてゆく。後半にゆくに従って、笑いの要素を抑えた、非常にシリアスなストーリーも盛り込まれていく。そこに高橋留美子の持ち味の奇想天外なキャラクターなどを絡ませつつ、恋愛、学園モノからSF、妖怪、幽霊、伝奇、スポーツ、冒険、格闘、歴史など、ある意味「なんでもあり」の世界観を打ち出し、長期連載作品となっていった。定期連載時や、読み切り作品(たとえば『ザ・超女』)のようなギャグ要素の強い作風は、一部がのちの『らんま1/2』に引き継がれていった。


当初は諸星あたるを中心として話が展開することが多かった。高橋は当初、いろんな災いを呼び寄せる受身のキャラクターであるあたるでは、毎回の話を作るのに行き詰まってきたため、短期連載の後半から週連載への移行を境に、あたるをもっと楽観的で積極的な浮気性のキャラクターに変化させていく。すると、今度はラムがあたるを追いかけるストーリーばかりになり、後半はラムの扱いに苦労したという。したがって、藤波親子の登場前後の週連載の前期までは、様々なキャラクターが登場してはあたるとラムの関係に絡みつつ話を展開していくパターンが多かった。藤波親子の登場あたりの中期 - 後期にかけては、次第にそれまで登場したキャラクターたちの再登場や、竜之介と弁天、レイとクラマ姫等のサブキャラ同士を絡めたり、それまで登場したキャラの近親者や関係者などを登場させて話を展開させるなど、群像劇に近いものとなる。回によってはあたるやラム以外のキャラクターを中心として話が進み、そこにあたるやラムが登場はするものの傍観者に留まり重要な役割を果たさないエピソードも多くなる。


物語のほとんどが一話完結型。登場人物は基本的に進学、卒業などがなく、週刊連載開始後は、あたるやラムたちは友引高校2年生(開始当初・短期連載時は1年生)のままである。ただし正月、節分、七夕、クリスマスなどのいわゆる年中行事は、連載の掲載時期にあわせて毎年行われ、最終回までこの設定は貫かれた。ただし、あたるの浮気性の改善や面堂の暗所恐怖症の原因究明のため過去に行く話や、「系図」や因幡くんのシリーズ連作などで未来に行くエピソードでは、登場人物は相応に若かったり大人になったりしている。


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用